このページは、毎週の週報に載せているコラムを転載したものです。そのため、内容が教会内の事柄に即して語られている場合もありますので、ご了解ください。
　一週間ごとに更新します。

【目前に】

　一週間後はコンサートである。チラシも配られた。皆さんも誘っている方がおられるだろう。コロナの不安もどうにか乗り越えて、また会堂一杯にお集まりいただければと楽しみにしている。コンサートを開催して、何を願っているのかを少しまとめてみた。
　おいでくださる方々には、ともかく、素敵な音楽を楽しんでいただければ、その思いで出かけてきてくださればと思っている。そのつもりでおいでになるだろうが、間違いなく、心に響く演奏に出会えることだろう。
　それと共に、演奏からも、そしてポーターさんの人柄、語りから、神様と共に生きることの幸い、喜び、楽しみが、聴きに来られる皆さんにも届くだろうと期待している。これまで出会ったことのない、何か良きものがあるようだなと感じ取ってもらえたら何よりだ。聖書はこのような出会いを、闇の中に光が輝くのだと表現している。コンサートは、そういう発見にはちょうど良い場だろう。
　チラシはたくさん配ったので、手にした人たちの大半は足を運ぶことはないだろう。枚数だけおいでになったら100回やっても入りきらないが。でも、脳裏のどこかに、あそこに教会があって、こんなコンサートをしていたな、という記憶が残ってくれれば。そうしたら、何かの機会にふと思い出して、行ってみようか、様子を見てみようかと、そんな気になることもあるかもしれない。そんな出会い、そんな記憶もまた、大事なものだ。誰かが神に出会うのは、その人なりの時というものがある。神ご自身がちょうど良く導いてくださると信じているので、だから、そのお手伝いをするのが人の業。
　まあ、ちら見もされずにゴミ箱行きの枚数もあるだろうから、それは、用紙となる素材を提供してくれた木々にも、作成の労を執ってくれた人々にも、何とも申し訳ないが、残念ながらと頭を下げるしかない。それでも、無駄であるわけではない。何か意義あることがなされていこうとするとき、忍耐強く、時には重い荷を担いつつというのは、むしろ常のことなのだ。
　さあ、幸いなひとときを祈り求めて行きたい。

（2024.11.24）